GTNET MotorSports

レポート
Report
Super Taikyu

DAISHIN GT-R GT3
トップ争いを展開するもトラブルで表彰台を初めて逃す

2024/6/10

ENEOS スーパー耐久シリーズ2024 Empowerd by BRIDGESTONE
第2戦「NAPAC 富士 SUPER TEC 24時間レース」
5月24〜26日 富士スピードウェイ(静岡県)

 

2024年S耐第戦、シリーズのハイライトである富士24時間レースは、5月24〜26日に富士スピードウェイ(静岡県)において開催。大八木信行、藤波清斗、青木孝行、坂口夏月、大八木龍一郎の#81 DAISHIN GT-R GT3は、総合4番グリッドからスタートしオープニングラップでトップを奪うなど優勝争いを続けていたが、夜中にマシントラブルを抱え脱落。それでも最後まで粘り強い走りを続けたが5位でフィニッシュ。チーム4年目にして初めて表彰台を逃す結果となった。

 

◆公式予選

 2018年に復活した富士24時間レース、今大会には8つのクラスに過去最多の59台がエントリー(1台は出走取り消し)。ST-Xクラスにはメルセデス3台、レクサスRC F、そしてGT-Rの計5台がエントリーした。24日に行われた公式予選は、雲の多い晴天で始まった。今回はA、Bドライバー2名のベストタイム合算で争うこととなり、大八木と藤波のタイム合算の結果、総合4位となった。他の3名のドライバーも基準タイムを難なくクリアした。

 

◆決勝レース

 2018年にS耐の一戦として復活した富士24時間レースも7年目を迎えると、キャンプ用のテントを張りバーベキューを楽しむファンの姿もすっかり定着。今年は3日間で過去最高の5万4,500人の観客を集めた。

 

 薄曇りの15時ちょうどに24時間レースがスタート。ここでスタートを担当した藤波が素晴らしいスタートダッシュを見せた。2コーナーまでに3位、ヘアピン立ち上がりで2位に順位を上げると、ダンロップコーナー進入でトップを奪い、オープニングラップをトップで戻ってきた。さらに2位争いを尻目にハイペースで周回し、2位に20秒以上のリードをつけ独走状態に持ち込んだ。

 

 藤波は1時間20分ほどでピットインしてジェントルマンドライバーの大八木信行に交代。明るい時間帯にAドライバーの最低義務運転時間(15%=2時間36分)を多く担当させることとした。このスティントで大八木信行はステディなドライブを1時間弱続け、順位を4位へ落としたが青木へバトンをつないだ。

 

 青木は45周で仕事を片付けると、夕暮れを迎えて坂口に交代。ここから夜間の若手ドライバーによるダブルスティントが始まった。20時を過ぎると恒例の花火が打ち上がり夜空を彩った。その時間よりも前から霧雨が降ってきていたが、コースを濡らすまでにはいたらず。レースはST-Xクラスの4台が同一周回を走り、ピットインのタイミングにより順位が変動するという緊張した展開となった。

 

 坂口は81周をこなし21時半には藤波が2度目のドライブを担当した。23時あたりから霧雨がコースを濡らし始めやがてウェットコンディションに。日付が変わると再び坂口のドライブとなった。この時点でトップ争いは1号車メルセデスとの間で繰り広げられ、そこに23号車メルセデスが接近したり離れたりという状態。

 

 ピットインのタイミングで2位へ順位を落とした坂口がトップを追い詰めていた1時ごろ、その差が少しずつ広がっていた。午前2時ごろには雨量が増し、レインタイヤに交換するために次々にピットイン。トップを守っていた坂口がピットイン。エンジンが吹けないという。応急処置を施しピットアウトするが、またもやピットイン。ピット作業に時間を要し、順位が落ちていった。

 

 30分以上の作業を終え藤波が5位でコースへ。しかしトップとの差は25周以上に広がっていた。レースは何が起きるか分からない。チームは諦めずにレースを続けチャンスをうかがった。明け方に雨は止み次第にコースも乾いていった。薄明るくなったころダブルスティントを終えた藤波は青木へ交代した。

 

 青木は乾いたラインを外さないように気をつけて走りながらも、レース全体の最速ラップ1分41秒214を記録。ダブルスティントを終えると大八木信行が2回目のスティントへ。そして2年半ぶりのGT-Rドライブとなった大八木龍一郎のスティントを挟み、大八木信行が3回目のコースイン。ここで33周を済ませ義務周回時間をクリア。ピットインして坂口へバトンタッチした。

 

 上位の4台はトラブルなく周回を続け、坂口は5位から順位は変わらず。そして最後は大八木隆一郎が2回目のドライブを担当し、746周でチェッカー。TEAM DAISHINとしての富士24時間レースは、チャレンジ5年目にして初めて表彰台を逃す5位となった。

 

◆大八木信行

「あのトラブルさえなかったら、優勝を賭けたいい勝負ができましたね。トラブルというものはどこにでも起きるし、レースだから仕方がない。今回は24時間の15%をめいっぱい乗りました。富士の神さまはニッコリしてくれる年もありましたが、今年はダメだということでしょう。来年の24時間までしっかり鍛え直します。お疲れさまでした」

 

◆藤波清斗

「今回はすごく気合を入れて来たのですが、なかなかうまくいかないです。序盤はチャンスだと思い飛ばしましたが、本当に悔しい。それにしても24時間レースは年々レベルが上がっています。ミスがないしみんなペース速いし全然隙がありませんでした。セーフティカーも出ないので戦略も取りづらいです。チームを引っ張る立場なのに力不足を痛感しています」

 

◆青木孝行

「エンジン、ミッション、パーツを含め新品にして臨んだのですが、トラブルの原因はメインセンサーにつながるハーネスのカプラー不良、接触不良のようです。結構トップに絡めていてペースも良かったので悔しいです。24時間レースは万全の対策をしていてもこんなことが起きます。残念な結果ですが、シリーズは続きますのでまた頑張って優勝を目指します」

 

◆坂口夏月

「症状は燃料が来ていないような感じで、当然タイムも落ちていました。最初は駆動系かなと思ったのですが、アクセル要因だったので燃料かスロットルセンサーかと無線で話していていたのですが、ストレートで全く吹けなくなり、シフトダウンもしなくなり走れなくなったのでピットインしました。いいペースで走っていたのに残念ですが、また乗るチャンスがあれば頑張ります」

 

◆大八木龍一郎

「今はTSサニーに乗っている程度でレース活動はほとんどやめていたので、久しぶりの耐久レースでした。明るくなってから2回乗りましたが、やはり24時間レースは独特な雰囲気もいいし楽しいです。結果は残念ですが、大きなクラッシュもなく無事ゴールできて良かったかなと思っています。また乗るチャンスがあれば頑張ります」

 

◆尾本直史チーム監督

「少しずつペースが鈍っていましたが、トラブルの原因は電装関係だと思います。ごまかして走ることも考えましたがそれもできませんでした。24時間レースはいろんなことが起きます。それを今までもやって来たのですが、初めて表彰台を逃したというのは残念です。でもそれも経験して悔しい気持ちを今後につなげていきます」

 

 

GTNET MotorSports is highly actively in motorsports. For 2024, we are competing in the Super Taikyu series with a full team and also provide race mechanic support to teams in the Super GT series.

GTNET MotorSportsは、モータースポーツに積極的に取り組み、2024年はスーパー耐久ではチームとして参戦をし、SUPER GTは、メカニックがチームの応援をしています。

We continue to focus on team management and race mechanic / driver training.
今後もチーム運営やレースメカニック・ドライバー育成に力を入れていきます。

We also conduct parts development based on our racing data.
走行データに基づくパーツ開発も行っております。

To contact us, click here
お問い合わせは、こちら

1-4-34 Onohara-higashi, Minoh-shi, Osaka, JPN
〒562-0031 大阪府箕面市小野原東1-4-34